初めてのマネジメントと僕

初めてのマネジメント。

その日は突然やってきた。

役職はシステム開発部のチーフとして

僕のいる会社では

システム開発部のチーフは
プロジェクトマネージャーであり
内部のシステム管理者であり
面接官であり
システムと名のつくものの全ての権限を持つ。

この先いくつか表現が出るが
システム開発部チーフとしてのプロジェクトマネジメント
であることを断っておく。

今の時代、システムがないWebページというのは稀で
殆どのHPには何かしらのシステムが入っている。

必然的に会社の扱うページは全てシステムが絡み、
もし、システムがこければ、会社もコケる。
それくらい重要なポジションだったりする。

ただ、当時の舵取りはお世辞にも良いとは言えず

バグが多発するシステムを量産。
1週間に1度更新される根拠のないスケジュール。
設計のない開発。
毎日変わる方針。
見積の甘さから伸び続ける納期。

そんな状況でも体調不良と休むマネージャー。

そのマネージャーの次のポジションに僕はいたのだが
その下には4人のメンバーがいた。

毎日不可解な修正をさせられ、スケジュールは乱され
フラストレーションが溜まっていたようだ。

ある日、社内の一大プロジェクトを受けて来て
それを2ヶ月で仕上げなければいけないと言われた。

選抜されたのはメンバーの中からできる(と思われている2人)
正直に言えばどんなに優れた技術者を2人集めても不可能な内容。

その時すでにマネージャーの信用は無く、2番手の僕の所に相談が来るようになっていた。

その時は選ばれた2人に呼び出され言われる
「これは絶対に出来ません。」

それをマネージャーに伝えたら
「でも、社長に言われたからやるしかないんだ。」
との一点張りだったそうだ。

予想はしていたが、不可能と思われている仕事を可能にしようとしている状態。
確かに、不可能と思われているを可能にする仕事こそプロの仕事であるとは思う。

ただ、不可能を可能にしてきた人間が口にする資格があるのであって
今まで不可能と思われた事を不可能な状態で置いてきた人間が言っては不幸しか産まない。

このまま行けば2ヶ月後まで死ぬ気で頑張った結果、失敗が目に見えている。
もうすでに分かっている結果を迎える為に作業する訳にはいかない。

マネージャーに確認する
「このスケジュールはおそらくできないと思います。どうにかなりませんか?」
「それなら青峰くんにも手伝ってもらう事になるかもしれないから宜しく。」

根本的に間違った方向で始まったプロジェクトは確実に失敗する。
そう考えた僕は「このプロジェクトは止めなければ」と思い立った。

マネージャーを飛び越えその上の副社長に事情を話す。
ただ、システムというのは目に見えない部分が多く、
システムの人間以外には理解されにくい職業である。

副社長は、バグが沢山出るのがシステムだし、それを直し続けるのもシステムの仕事である。
確かにバグは多い気がするが、その原因は分からない。

という状態。
システム会社で無い所の管理職の方はそういう人が多いのではないかと思う。
その状況は仕方ない。

ただ、なんとしても説得しなければならない。
皆が不幸になってしまうから。

僕はこう切り出した。
「副社長、このプロジェクトは失敗します。」

作業を振ったマネージャーでは無く、そこに直接関わっていなかった僕からの一言は驚かせたが
食いついてもらうにはもってこいだった。

「どういう事か説明してくれるか。」

そこから
・2ヶ月で仕上げるには人材も時間も足りない事
・仮に出来たとしても使えないシステムが出来上がるであろうこと
・何より作業をする人間が全員できないと僕に言ってきたこと

を説明し、その出来ないといったメンバーも呼んで
システムはこういうものだと言う話も添えて、状況報告。

マネージャーの意見というのはやはり強いものがあるが、
そうでない人でも数が集まれば信ぴょう性が出てくる。
そこまでのマネージャーの行動が後押しして副社長は僕らが正しいという判断になった。

次の役員会議で話しあう事になった。
何か決まればまた報告するのでそれまでは今の業務を進めておいてということで解散。

何事も無くその週は終わり、次の週。

副社長に呼び出され
「役員で話し合った結果、今日から青峰にプロジェクトマネージャーをやって貰おうということになった。できるか?」
突然の辞令。勿論そんな事はやったことは無い。
しかし、誰かがやらなければ今が変わらない。

「やります。」
そう答えた。

現行のマネージャーは降格。
部長が入れ替わるという会社でも異例の措置。

前部長には副部長から通達が。
そして、各部長が集められ、システム開発部チーフの交代が発表される。
その時の各々の心境はわからないが、素直に受け取ってはいなかったと思う。

そんな形で始まったマネジメント。

最初からのスタートである方がやりやすい環境じゃないかなと思う。

はじめは本当に困ったので、その部分を書いていけたらと思う。

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